~ITことばのパラドックス~
Introduction
ITという言葉が世の中に浸透してから、およそ25年が経ちました。それより前は、日本では「情報処理」や「情報技術」といった言葉が、主に学術分野や最先端のビジネスの世界で使われていたと記憶しています。
人類がコンピュータを手にして以来、私たちはまさに「デジタル産業革命」の渦中にいます。このITの世界では、新しいサービスや製品、そしてそれらを支える技術が、かつてない速さで広まっています。この急速な変化の中で、関連する言葉や概念が次々と生まれています。造語や略語も多く、その全てをきちんと理解するのは非常に難しい状況です。新しい技術や考え方に新しい言葉が与えられるのは当然ですが、そのスピードが問題なのです。
私たちは、ある言葉を十分に理解する前に、次の新しい言葉に次々と出会わざるを得ませんでした。言葉は生き物のように変化し、使われるうちに本来の意味が薄れたり、新しい意味が加えられたりします。そのため、同じ言葉でも状況によって全く違う解釈がされるようになり、まるで「パラドックス(paradox)」のような状態になっています。
私は情報サービス業界に45年以上身を置いてきました。この歴史的なデジタル産業革命の渦中で、その変化をずっと見つめてきました。革命がもたらす熱狂と混乱の中で、ITを吹聴する輩がたくさんいました。これまで、そうした人々とはなんとかうまく付き合ってきたつもりです。従心の歳にして、ITに関する言葉が誤解や先入観によって人々を混乱させている現状を、もう見過ごすわけにはいかないと決意しました。
「IT嫌い」と公言する一方で、私はITに関わる言葉とその背景を皆さんに正しく理解してほしいと願っています。そこで、この思いを伝えるために、この投稿シリーズを始めることにしました。
ごまめの歯ぎしり ~ITことばのパラドックス~
今後、時間を見つけて投稿していきますので、もしご興味があれば、ぜひ読んでみてください。





