「ありがとう姉崎店」 44年の感謝を込めて、閉店へ
市原市内で長年親しまれてきた「イトーヨーカドー姉崎店」が、2025年(令和5年)2月24日をもって閉店することが決まった。1980年(昭和55年)の開業以来、44年間にわたり地域の暮らしを支え、多くの人々の思い出が詰まった店舗が、その歴史に幕を下ろす。
同店は、市原市初のイトーヨーカドーである市原店(1976年開業)に続く2店舗目として誕生。地上3階建てのコンパクトなつくりながらも、周辺のベッドタウンに暮らす家族世帯をターゲットに、食品を中心とした品揃えで営業を続けてきた。開業当初は、姉ケ崎駅東口周辺の商店が「姉崎中央商店会」に次々と加盟し、地域のにぎわいを支える存在となった。
しかし、時代の変化とともに商環境も変わり、周辺には新たなスーパーマーケットが出店。さらに、建物の老朽化も進んだことから、イトーヨーカ堂は事業改革の一環として閉店を決定した。
閉店の知らせを受け、長年通い続けた買い物客からは「家族で訪れるのが楽しみだった」「子どもの頃から親しんできたお店がなくなるのは寂しい」と惜しむ声が多く聞かれる。特に、店内のフードコートやイベントスペースで過ごした時間を懐かしむ人も多い。
44年間、地域の暮らしを支え続けたイトーヨーカドー姉崎店。閉店までの限られた時間の中で、多くの人々が最後の買い物を楽しみ、感謝の気持ちを胸に刻んでいる。